ごく普通のサラリーマン・佐藤敏昭は会社へ出勤する途中、降りた駅で女子高生に袖をつかまれ、痴漢をしたとして警察に勾留されてしまう。両手に荷物を持っていた敏昭には、全く身に覚えのないことであり、無実を訴え続ける。警察は痴漢をしたと決めつけ、知人の弁護士は痴漢を認めて楽になることを勧める。やがて、刑事裁判になることが決定し、拘置所に拘置される。新しい弁護士をたて、無罪を勝ちとるために戦うことを選択するが、30年勤めた会社からは自主退職を迫られ、彼の社会的地位や家庭は崩壊していく。裁判中に保釈され、清掃の仕事を始めた佐藤は、家族と日常の素晴らしさを再確認する。そして、事件から8ヵ月後、懲役1年3ヶ月(執行猶予3年)が確定する。佐藤とその家族は、控訴するかの選択を迫られる。