ある夜、九鬼港で漁夫の大場為三郎と木下源蔵が突如行方不明となり、それが幽霊の仕業であるという奇怪な噂が持ち上がる。村一番の綱元である紀州屋の旦那・宮内進太郎もその噂を聞き、笑っていたのも束の間、その夜から亡霊に悩まされ始め、幽霊封じに巫女を呼ぶ。駐在所の応援で駆けつけた池田警部補は、為三郎と源蔵の失そう事件を殺人と断定。進太郎と為三郎が口論していたという目撃証言などから、紀州屋に疑いを持った。そして捜査を進めていくうちに、進太郎・為三郎・源蔵の三人が、いずれもかつて九鬼島沖の神島の島長で当時の綱元であった里村勇作に雇われていたことを突き止める。里村勇作は島民に親しまれる人物だったが、夜釣のり際、シケ合いに遭遇した。妻の照代も後を追い自殺し、一人娘の奈美江も地獄岩から身を投げた。里村家唯一の血筋である俊也も戦死していたので、里村家は人手に渡った。噂になっている幽霊は、この勇作と照代であるというのだ。そんな中、元の里村家の家に住んでいた長浜吉次までも、地獄岩の近くで勇作と照代の亡霊にとりつかれ、海底に姿を消すという事件が起こった。現場に駆けつけた池田らは地獄岩に潜り、勇作と照代の位牌の前に為三郎と源蔵と吉次の死体を発見する。池田は里村家にまつわる遺恨による殺人事件であると確信し、さらに調査の結果、奈美江と俊也が生きていることが判明する。第四の殺人を予期した池田は九鬼に引き返すが、一足遅く、進太郎もすでに殺されていた。犯人は奈美江だった。父が四人に謀殺されたことを知った奈美江が、幽霊を装い、彼らに復讐を決行していたのだった。(C)国際放映Note:本片应为60年公映,imdb上误做66年。--paracelsus