はい、今回ご紹介するのは 「寄生獣」 です。といっても岩明 均氏の有名漫画とは関係ありませんよ、念のため。山火事の調査に訪れた男女5人組が、焼け跡で奇妙な生き物の死骸を見つけます。その日から彼らの周りで奇妙な出来事が次々と起こっていく。逃げようとするも、倒木が行く手を邪魔してそれもままならない…。こんなあらすじのスウェーデン出身という珍しいホラー映画。謎の生命体が人間に寄生して、本体をのっとっていくというのは 「遊星からの物体X」 の時代から脈々と受け継がれているホラー映画の定番設定ですね。また、ビデオカメラで撮影されたような荒い映像、そして森の中という舞台設定も手伝ってやはり 「ブレアウィッチ・プロジェクト」 を喚起させるものがあります。少なすぎる光量の為に何が起きてるのかよく分からない暗い画像の中で、出演者たちがギャーギャー騒いでいるだけですので、「ブレア」 が嫌いだった人には合わない作品かもしれません。 最後の方になってくると出演者の一人芝居を見せられるような感じですし。ただ、謎の生命体の正体が最後まで明かされないので、妙な緊張感だけはあります。所詮は 「ブレア」 の亜流という程度のものですが、個人的には気に入ってます。スプラッタ場面は一切ないので、心理的に追い詰められるホラーが好き方はどうぞ。