安政元年。長州藩の牢獄"野山獄"に、江戸から吉田寅次郎、後の吉田松陰が護送されてきた。国外密航を企てた松陰は、野山獄に幽閉されることになったのだった。松陰がやって来たとき、野山獄の囚人たちは荒み切っていた。寅次郎は、そんな囚人たちに真摯に語りかけ、希望と尊厳を取り戻させていく。野山獄唯一の女囚・高須久も、寅次郎の言葉に救われていき…。 吉田松陰の生誕180年を記念して贈る、真実の伝記映画。私塾・松下村塾を開き、多くの志士を育んだ稀代の思想家・教育者である吉田松陰の、"野山獄"での日々と、女囚・高須久との切ない恋を描いて高い評価を受けた。原作は、直木賞作家・古川薫の「吉田松陰の恋」。山口県を拠点に活動するグローカル・ピクチャーズが、「長州ファイブ」に続いて映画化し、大きな話題になった。