高木修一(西島秀俊)は、百鬼夜行の中小企業に勤めるサラリーマン。栄羽物流本社で経営戦略部に所属し、上司の藤堂部長(白井晃)の下で、常に出世を考えているヤリ手社員である。同期の青山涼子(眞鍋かをり)は「育児休暇などもってのほか」という社風の中で、年齢的に疎んじられる存在になりつつあった。そんな中、高木は「古い会社を変えていこう」と涼子を励まし、長期外部研修へ涼子を推す。しかし、それは涼子を長期不在にさせ、周囲に不要な人材である、と知らしめる為の高木と藤堂の策略だった。しかしそんな緻密な方法で出世をねらう高木だったが、ある時、自分にもう一人ライバルがいることを告げられる。それは意外にも社内に勤める恋人の花野郁子(紺野まひる)だった。それを知った高木は意外な行動に出る…。が、そんなある日、藤堂が突然ヘッドハンティングされ、後任には会社を私物化していた藤堂を忌み嫌っていた井上(志賀廣太郎)が就任。高木は最も恐れていた、倉庫への左遷を言い渡される。作業着に身を包み、田端加代子(もたいまさこ)という定年間近のベテラン社員の隣で戸惑いながら慣れない仕事に取り組むことになる高木。そんな中でも何とか本社に戻ろうとする高木に皮肉にも更に意外な事件が起こることに…。