まず監督の廣木隆一。一昨年、寺島しのぶ主演『ヴイブレータ』で数々の映画賞を受賞。昨年は坂口憲二主演の『機関車先生』。そして今年は間もなく『ラマン』の公開が控える。今、ノリにノッてる監督のひとりであろう。脚本の望月六郎。人気脚本家から監督業に進出し、売れっ子に。奥田瑛二主演『皆月』では、彼もまた数々の映画賞を受賞した。キャストでは、まず中根徹。脇役ながら数多くの映画やTVドラマに出演。またTVCMでは隠れ売れっ子で、最近ではFEDEXやNTTドコモなどに出ていた。次に池島ゆたか。役者から監督業に進出。ピンク映画中心に毎年5~7本を発表。どれも高い評価を受け、ピンク映画大賞の監督賞も何度も受賞し、作品もベストテンの常連。ゲイ映画にも名作は多い。近年の充実振りは目を見張る。そして、大杉漣。言わずと知れた名優。今や日本映画やTVでは、彼なしで考えられないほどの存在だ。今、最も格好いい中年だろう。この映画は、そんな彼らの若き日の仕事である。今から28年前、未来を夢見て、希望に満ちていた青年たちが、その時の精一杯の情熱で作った奇跡のような映画なのだ。これぞまさにエンターテーメント!そのものなのだ。ストーリーの紹介などはしない。とにかく見てほしい。今もまったく色あせない、青春とエロス。これは永遠のものなのだ!プラス、大杉漣のSEXシーン、これを見たというだけでも、誰かに自慢したくなるかも(誰に…笑)。