棚田吾郎のオリジナル脚本を、本作がデビュー作となる佐藤純弥が監督。軍隊という組織の中で人が狂気に蝕まれていく悲劇を描く問題作。西村晃が文字通り鬼軍曹役を熱演している。 陸軍師団の兵舎で、亀岡軍曹の刺殺体が発見される。遺体は糞溜めに頭を突っ込む状態で見つかった。犯人は犬丸二等兵と鈴木一等兵の二名。犬丸は真面目だが何をやっても鈍であり、軍紀に厳しい亀岡軍曹から激しいリンチを受け続けていた。矢崎二等兵は亀岡に取り入り幹部になろうともくろんでいたが、犬丸の饅頭を盗んでいるところを鈴木に見つかってしまう。矢崎は鈴木の銃の部品を便所へ捨て去り、自分の指を切断して除隊しようとする。犬丸と鈴木は便所の中に潜り込み部品を発見。やがて犬丸の妻ウメが面会に来るが、亀岡は彼女を強姦してしまう。