『ハートカクテル』などポップな絵柄とムーディーな作風で80年代後半に一躍話題となったアート漫画家わたせせいぞうが1986年に角川書店の文芸誌「野性時代」で連載した同題の漫画作品を約54分のOVA化。基本的には原作の絵を活かした映像となっており、セリフなども入れていない。本作は全5編のオムニバス的なもので、原作の「汐風になく建物」「兄と妹」「サイドカーはキミの予約席」「SOMETIMES I'M HAPPY」そして「サンタのカルテットがやって来た」に相当する掌編を順に収録。BGMは原作内で扱われた曲と本OVA用独自のものを併用している。実制作にはTVCMなどで活躍の会社3D(スリーディ)が参加。同社のスタッフで「みんなのうた」などでも知られる吉良敬三がアニメーターとして名を連ねている。